YUSUKE FUKUYAMA fromVOL.5![]() 『甲子園』 あの頃、僕らは毎日泥んこになるまで無邪気に白球を追いかけていた。 「なあ、オガピー、僕あと一週間で埼玉に引っ越すねん」 「なんでーなあ、ゆうちゃん。一緒に甲子園でよて約束したやんか」 「ほんなんゆーてもしゃーないやんか」 「ゆうちゃんなんて大嫌いやわ」 そんな別れもそんな約束も忘れてしまって、いつしか僕は野球をやめていた。あれから十年・・・・・・ある夏の暑い日、ボーッと見ていたテレビのチャンネルをなんとなく変えてみた。関西にある、つたのからまった大きな野球場で自分と同じ年頃の高校生達が汗と泥にまみれながら白球を追いかけていた。 「六回の表・・・・・・高校の攻撃は三番ファースト小川君」 「さあ小川、憧れの甲子園でどんなバッティングを見せるのか」 (・・・・・・オガピーや・・・・・・。オガピーの甲子園・・・・・・。あんとき約束した甲子園、忘れてなかったんや・・・・・・。) バッターボックスに立ったオガピーを甲子園の大歓声が包み込んでいた。 photo&test by Fukuyama 2005.04.18 Monday 18:53 [PEACH PEACH HOT SHOCK]
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